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ウサギの食事ガイド:主食からおやつまでの完全マニュアル【第4回】:食事量の注意点:~ペレットはどれくらいあげたらいい?~
1. おやつとはなにか
基本的には牧草、野菜、ペレット以外のものをおやつと総称します。
おやつを食べているウサギの姿は愛らしく、たくさんあげたくなってしまう気持ちもわかりますが、毎日漫然と与えてしまうのはウサギの健康を考える上では逆効果です。
あくまでもコミュニケーションツールの一つとして、ウサギとの触れ合いや信頼を築くためのものとして上手に利用しましょう。
サプリメントもウサギ用のものは嗜好性を高めるために主成分以外のものが多く含まれたり、フレーバーがついていたりするので、基本的にはおやつの一種として考えましょう。
おやつはドライフルーツ、乾燥野菜、ビスケット、クッキー、ゼリーなど、様々な種類があります。
ものによっては砂糖が多く含まれていたり、油で揚げてあったり、小麦が多く含まれていたりします。
ウサギは草食動物なので、おやつも植物類から選ぶことで消化吸収機能に負担をかけにくくなります。
2. おやつの与えすぎで起こる弊害
前項でも記載しましたが、ウサギはグルメな子が多く、美味しいものを一度口にするとそればかり好んで食べるようになります。
欲しがるままに与えてしまうと、食事を食べずにおやつがもらえるまで待つようになり、心配した飼い主がなんでもいいから食べてほしいとさらにおやつを与えてしまい、結果的に肥満や、消化吸収機能の異常が起こる原因となってしまいます。
『ウサギは食事を食べないと死んでしまう』と言われていますが、あくまでも食事を主体とした時の話です。
おやつはたくさん食べてもカロリーばかり摂取してしまい、必要な栄養素をバランスよくとることはできません。
本当に体調が悪くて食事を食べないのか、おやつがもらえるまで待っているだけなのか、ご自宅では判断が難しいケースもあります。
ウサギが食事を食べない原因は多岐にわたるため、まずは病院で診察を受け、病的な症状なのか、そうではないのかを確認することが最優先ですが、普段の食事やおやつの与え方に気を付けておくことで体調の変化にも気づきやすくなります。
メインは食事とし、おやつは少量をご褒美として与えることを推奨しています。
おやつを与えすぎてしまうと、肥満や消化機能異常、不正咬合、麻酔をかけての処置のリスクが高くなる、その後の食事管理が困難になるなどの弊害が起こります。
ウサギは一度肥満になると、痩せさせるのは非常に難しいものです。
食事管理でコントロールできるケースもあれば、食事内容をどんなに注意しても体重のコントロールがつかないケースもあります。
ウサギの健康維持のためにはまず肥満にさせないこと、自宅にお迎えした初期の段階で食事管理をきちんと行っておくことが重要です。
では、実際にどれくらい与えてよいのでしょうか。
一口サイズと考えていても、人間にとっての一口は、ウサギにとっては大皿に乗ったごちそうくらいのボリュームがあります。
体の大きさや、運動量によっても異なりますが、基本は小指の先くらいが適正量です。
おすすめのおやつは生の果物類や、砂糖不使用のドライフルーツなどです。
もちろん糖分のとりすぎは良くないですが、果物類を食べられる子の方が、病気になったときの投薬がしやすくなります。
ウサギの薬は粉薬やシロップがメインになるので、果物や生野菜にかけることで与えやすくなります。
逆に控えたほうが良いおやつは、小麦粉が主体となっているクッキーやビスケット、えん麦など少量でもカロリーの高いものです。
炭水化物を多く摂取することで肥満や浮腫みの原因になります。あげてはいけないというわけではありませんが、ごく少量にすることを推奨しています。
おやつはとっておきのご褒美として、爪切りやブラッシング、通院などストレスがかかりやすい出来事の後に与えてあげましょう。
ウサギは言葉は理解できませんが、飼い主が褒めてくれたり、構ってくれたりすることに喜びを感じると言われています。
漫然と与えるよりも、少し意味を持たせて与えることでウサギとより良い関係性を築くきっかけにもなります。
おやつを上手に使ってウサギと暮らしをより良いものにしていきましょう。
おやつのあげ方や種類の選択について、お悩みがございましたらクロス動物医療センター港南台へお気軽にご相談ください。
監修 堀間莉萌獣医師
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【第4回】:食事量の注意点:~ペレットはどれくらいあげたらいい?~
【最終回】:おやつの上手な与え方 ~与えすぎには要注意!~ ※本記事